とあるゴリラの備忘録

某大学18卒でコンサル就職予定のゴリラが色々と書き綴っていきます。お手柔らかにお願いします。

【書評】『超AI時代の生存戦略』を読んで、未来が楽しみになった

今回は、落合陽一さんの「超AI時代の生存戦略」の書評です。AIについて漠然とした不安を持っていたため、学んでみようと思ったことと、メディアでも注目されている落合さんの思考について学んでみたいと思い読んでみました。

 

概要

 

超AI時代の生き方

 

 

この章では主に、仕事とそれ以外の両方で自分の道を見つけ、差別化した人生価値を生み出し続けていく必要があるという主張が印象に残っています。

主張の理由として、現状、テクノロジーの発展で世界中24時間つながることができるようになり、もはや「ワーク」と「ライフ」の境目が無くなってきていることが挙げられます。一般的にはワークライフバランスというようにワークとライフを区別した表現を用いますが、筆者は現在の状況を、「ワークアズライフ」と表現しています。

そんなワークアズライフの世界でどのように生きていけばいいのか。一つの手段として、グローバルニッチ戦略ブルーオーシャン戦略)を挙げています。世界の中で自分らしいというのは、母数が多すぎて難しいですが、あるコミュニティの中でなら、比較的容易だと思います。そういったコミュニティの中で自分らしさを実現していくということが、これからの生き方になってくると主張します。

また、自分らしく生きることは、競争ではなく、それぞれ色々な方向にいくことになります。つまり、ワークアズライフの世の中では、パイを奪い合うのではなく、パイをどうみんなで広げていくかが重要となってきます。そして、これからさらに発展してくる機械を受け入れ、機械と自分のバランスをとりながら自分らしさを追求していくことになります。

他の手段として、自分の価値基準を持つということを挙げています。これは、価値基準がないと、多様化していく世の中で自分を見失ってしまうからです。今後、人間が機械に代替される流れは不可避であり、そうなると人々の差がほとんどなくなってしまいます。そんな中で重要なことは、自分は何がしたくて何が楽しいのかといった価値基準を持つことです。それゆえ今後は、趣味性や遊びといった部分が重要になると予想しています。

 

超AI時代の働き方

 

今後、AI等の技術の発達により、職を奪われる不安等あるかもしれませんが、筆者は機会が得意な分野は機械を使い、人間は比較的得意なものに集中するべきだと主張します。具体的には、合理的な物や具体的な指令には機械を使い、息抜きの趣味やエンタメといった非合理的な分野や、モチベーションや想像力といった抽象的な分野に人間は集中することが効率的だということです。

また、知識は正確に覚えておく必要はないが、ググればわかるというレベルにしておくことが重要だと言います。そうしておくことで、超AI時代において理想的なスペシャリストかつ、それ以外の色々な分野にもフックをかけている状態になることができるのです。

 

感想

 

この本を読んで一番よかったのは、テクノロジー技術を悲観せず、うまく付き合っていくことが大切だということを知ることができたことです。機械に職を奪われる未来に怯えるのではなく、色々なことを機械に任せて自分らしさを追求することができる未来を楽しみに思うようになりました。

また、本書を読んで、落合氏はふわふわした物を定義・構造化するのがうまいなと思いました。例えば、「楽しい」は、ギャンブル性、コレクション、心地よさ、から構成されるといったように、なるほどと思うところが多々ありました。しかし、時折内容が脱線する部分があるように感じたり、思いついたことをどんどん書いているような印象を受けました。これは、頭の回転が速い人に特有の現象だと思います。それゆえ、全体を理解するのに少し苦労しましたが、とても読み応えのある本でした。

 

 

以上