とあるゴリラの備忘録

某大学18卒でコンサル就職予定のゴリラが色々と書き綴っていきます。お手柔らかにお願いします。

【書評】情報収集スキルを高めるために読むべき本

社会人や学生を中心に、何かを調べるために情報収集やリサーチをしなくてはならない機会が多くあると思います。そして、ネット等の発展により、出回る情報量が圧倒的に増え、誰でも容易に情報に触れることができるようになりました。しかし、ここで問題になるのが情報収集の質です。情報が出回っていても、どの情報を使うべきか、どのように組み合わせるべきか、この情報の正当性はどうなのか等、情報収集をする際には色々なことを考えなくてはなりません。そんな情報収集について学ぶことができる本が、『課題解決のための情報収集術』です。
 
 
筆者は、情報収集には下記の3つのステップがあると主張しています。
 
1.課題を認識し、情報収集の戦略を立てる
2.情報を獲得し、取捨選択する
3.情報を伝わりやすい形に加工する
 
特に1に関しては、情報収集の本質がまとめられていると思ったのでまとめておきます。
 

課題を認識する

情報収集をするということは、依頼人や自分が何かを知りたいからだと考えられます。さらに深掘ると、知ることによって、その人が抱えている課題を解決することにつながります。そう考えると、情報収集の目的は、その人の課題を解決することだと言うことができます。筆者は、まず初めに、その課題を認識する必要があると主張します。
例えば上司から、「A社について調べておいて」と言われたとします。そのような漠然とした指示では、何を調べたらいいのかわかりません。それゆえ、上司が抱える課題を把握しなければならないのです。もし、A社との提携を考えているのであれば、A社とのシナジーについて情報収集をしなければならないし、今度A社の社長との交流があるのであれば、社長の性格や趣味など調べなければなりません。
以上の例からも分かるように、目的によって収集すべき情報が変わってきます。それゆえ、その人の抱える課題をまず最初に把握しなければならないのです。
 

情報収集の戦略を立てる

課題を把握してすぐにググり始めたりする人が多いとは思いますが、それでは非効率です。情報収集を実行する前に、ある程度どのように進めるのか戦略を考えなければなりません。そのためには、網羅し、構造化するということを意識することが必要だと筆者は主張します。
ネットで調べるだけでなく、他の手段も使わなければ網羅的に情報収集はできません。それゆえ、網羅的に情報収集することを意識して、どのように進めていくかを考える必要があります。
また、情報を構造化することも大切なのですが、そのためには、課題を要素に分解することが必要です。先の例で、もし上司がA社との提携を考えていれば、まずは、提携するに踏み切るために必要な要素を挙げていきます。A社の事業内容、成長性、自社との相性などの要素が出てくると思います。それら要素を挙げておくことで、ある情報がこの要素にかかってくる、というように情報を構造化しやすくなります。
 

感想

この本は、わかりやすい具体例も交えつつ、堅苦しい表現もほとんどないので、非常にスラスラと読めました。情報収集やリサーチが必要な人は、最初のとっかかりとしてこの本を読んでほしいと思います。
また、『イシューからはじめよ』からでも感じたことですが、仕事を効率的に進めていくコツとして、最初にゴールを見定め、そこから逆算してやるべきことを決めていくというやり方が適していることを感じました。
ゴールを意識しないと、寄り道が多くなってしまい、無駄な努力となってしまいます。最短距離でゴールに進む道のりを考えることが大切なのだと感じました。


以上