とあるゴリラの備忘録

某大学18卒でコンサル就職予定のゴリラが色々と書き綴っていきます。お手柔らかにお願いします。

【経済】わかりやすいリーマンショックの解説

最近、教養を身につけようと、まずは経済について勉強し始めました。その中で、世界的に問題となった「リーマンショック」について勉強しました。色々とリサーチしましたが、なかなかわかりやすい解説がなかったので、今回は自分のアウトプットがてらリーマンショックのわかりやすい解説をしていこうと思います。
 

そもそもリーマンショックとは?

リーマンショックは2008年、米国の大手証券会社・リーマンブラザーズの破綻がきっかけとなり、世界中の経済が混乱し、大不況を起こってしまった事件です。一言でまとめるとこうなりますが、なぜ起こったのかきちんと説明できる人は少ないと思うので、以下で詳しく見ていこうと思います。
 

背景:ITバブル崩壊~住宅バブル

まずは、当時の米国の時代背景を押さえていきます。1990年代、米国ではウェブサイトや安価なパソコン等の登場により、IT企業への期待が高まり、株価が上昇していきました。これがいわゆる「ITバブル」です。しかし、9・11テロ等の要因により、ITバブルは崩壊し、景気が悪化しました。米政府は景気を刺激するために、金利を下げたり、貨幣供給量を増やすなど「金融緩和」を行いました。そうした金融緩和により増加した貨幣が向かう矛先となったのが住宅です。つまり、多くの人が住宅に投資するようになり、価格がどんどん上がっていく「住宅バブル」になりました。
そもそもバブルは、実態よりも価格が高いが、今日より明日の方が価格が上昇すると考えるため、購入が続き、価格が上昇する現象ということができます。今となってはおかしな話ですが、当時は誰もが価格が上昇し続けると信じて疑わなかったのです。
 

サブプライムローン登場

価格が上昇し続けると信じて疑わなかったのは投資家だけでなく、銀行も一緒でした。銀行はお金を貸せば貸すだけ、利子による利益を得られるので、多くの人が投資するためにお金を借りたいと考えるバブル期は狙い目でした。それゆえ、どんどんお金を貸していきます。さらに銀行は、信用力の低い低所得者などにも高い利子をつけてお金を貸していきます。それがサブプライムローンです。
本来は、お金を貸したら返ってくる見込みのある人にだけお金を貸していました。しかし、住宅や土地の価格が上がり続けると考えていたので、買った住宅を売れば自ずと利益が出ます。それゆえ、信用力が低いとしても、十分返済できると考えていたのです。最悪、返済できなくても担保の住宅を回収すればいいと考えていました。
しかし、どうしても返済の信用力が低い人にお金を貸すのはリスクがあると思います。それゆえ銀行は、高い利子を課しました。返済できない人が表れても、返済できる人達からその人達の分も賄ってもらうという作戦です。
 

証券化

そして、追い打ちを掛けるように、サブプライムローン証券化が進んでいきます。証券化とは簡単に言うと、「借り手がお金を返す権利」を売却することです。具体例を挙げてみましょう。
ある銀行が、低所得者Aさんに1億円貸したとします。しかしAさんは高い利子を合わせて2億円を返さなければならない契約をしました。つまり銀行は、1億円を貸し出し「Aさんから2億円返してもらう権利」を手にしたことになります。そしてここでリーマンブラザーズのような企業が現れます。彼らは、「Aさんから2億円返してもらう権利」を1億5000万円で売却してくれないかと交渉します。銀行側は、多くのお金を貸したいため、すぐに現金が手に入るほうが都合がいいため交渉に応じます。これで銀行は、1億貸して、1億5000万戻ってきたことになるので、5000万の利益が出ます。そしてリーマンブラザーズも1億5000万で、「Aさんから2億円返してもらう権利」を得たので5000万円の利益が期待できます。

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さらにリーマンブラザーズはリスク回避のため、投資家に買い取った「Aさんから2億円返してもらう権利」を証券として1億8000万円で売却することもしていました。これが証券化です。そうすることで、リーマンブラザーズにも投資家にも利益が出るようにしたのです。

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バブル崩壊~世界的景気悪化

そして知っての通り、住宅バブルは崩壊します。住宅の価値が下落し、多くの人が返済できなくなってしまいました。そして、サブプライムローンの返済権を買い取り、大量に証券を保有していたリーマンブラザーズは、証券が紙切れ同然になってしまい、業績悪化、そして破綻してしまいました。
他の金融機関もサブプライムローンの証券を保有しており、お金を失った金融機関は貸し出せなくなってしまいました。それゆえ、経済が滞り、景気悪化となります。さらに、アメリカは世界中から輸入をしている輸入大国であるため、アメリカの景気悪化が各国の輸出量を低下させ、世界中が景気悪化となったのです。
 
以上がリーマンショックの簡単な解説になります。本当はもっと複雑なので、より深く知りたい人は勉強してみてください。教養を身につけていきましょう。
 
 
以上