とあるゴリラの備忘録

某大学18卒でコンサル就職予定のゴリラが色々と書き綴っていきます。お手柔らかにお願いします。

【書評】「イシューからはじめよ」を読んで生産性UPしよう

 

今回は、マッキンゼー出身で、ヤフーのCSOを務める安宅和人氏の『イシューからはじめよ』の書評です。コンサルをやる上では必須の一冊という声が多かったので、読んでみました。

 

 

感想としては、コンサルだけでなく、多くの人にも役立つ本だと思いました。問題解決を生業にする人には特に実用的だと思いましたが、ちょっとした自分の悩みの解決にも活かせるところもあり、非常に良かったと思います。それでは、印象深かったところを紹介していきます。

 

問題を解くより、問題を見極めることが大事

 

多くの人は、問題の解決に躍起になり、おろそかにしがちですが、筆者は問題を見極めることが大切だと主張します。要するに、自分がこの問題の答えを出す重要性が高いかどうか、つまりイシュー度が高いかを判断するのです。そうすると、やることが明確になり、無駄なことをしなくなるため生産性アップするのです。

筆者は、「根性に逃げるな」という名言を残していましたが、ただむやみに働くのではなく、いかに限られた時間で最高の成果を出すかが大切だと主張しています。そのためには解くべき「イシュー」を見極めるということが必須なのだと思います。

 

イシューの条件

 

そんなイシューの条件として筆者は以下の3つの条件を挙げています。

 

1.本質的な選択肢…答えが出ることで、その後に大きく影響与えるもの

2.深い仮説がある…常識、前提を否定する等して、仮説を生み出すことができるもの

3.答えを出せる…答えを出すことが難しいものは実証しようがない

 

また、イシューを見つけるためには、一次情報に触れることや、基本情報(競合、新規参入、代替品、上流下流、技術、法制など)をスキャンすることが大切ですが、集めすぎ・知りすぎはイノベーションを阻害してしまうため危険だと筆者は主張します。

 

仮説は、ストーリーライン作りと絵コンテ作り

 

次の段階では、仮説を組み立てていきます。その中で、ストーリーライン作りと絵コンテ作りという作業があります。ストーリーライン作りでは、イシューと仮説が、どのような論理と分析で実証できるか逆算して考えます。イシューを分析可能になるまで細分化し、それらをどのように組み立てれば論理的に実証できるか検討します。

具体的な組み立て方として、なぜ〇〇なのかを並べ論理を補強していくWhyの並べ立てと、課題の確認→課題の深掘り→結論の順に並べていく空・雨・傘の並び立てが紹介されています。

絵コンテ作りでは、どのような分析結果(グラフや表)が必要か考えていきます。「どんな結果が欲しいのか」「どんなデータがあればサブイシューが実証できるのか」というイシューから始めることを意識すべきだと主張しています。

 

情報収集は粘り強く

 

仮説の実証のため、情報収集をしていきますが、自分の欲しいデータがない場合が多く出てきます。そんな時、簡単にあきらめるのではなく、頭を使って何とか導き出すことが重要です。例えば、構造化してフェルミ推定をしたり、実際に動いてみて検証したり、他人に聞きまくったりすることができると主張しています。

 

 

感想

 

この本を読んで、生産性アップのためには逆算の考え方が必要なのかなと思いました。ゴールから逆算して何が必要なのかと検討することで、無駄を省き、ゴールへ一直線に進むことができます。ただ、このやり方は、いきなりできるようになるものではないと思います。普段から意識していくことで少しずつ身についていくものだと思うので、まずは意識することから始めていこうと思います。

 

 

以上