とあるゴリラの備忘録

某大学18卒でコンサル就職予定のゴリラが色々と書き綴っていきます。お手柔らかにお願いします。

【経済】GDPのわかりやすい解説

ニュース等でよく耳にする「GDP」という言葉。意外と使いこなせてそうで使いこなせていない人が多いのではないかと思います。自分もその一人で、「付加価値?収入の合計?」と、頭がこんがらがっており、しっかりと理解はしていませんでした。今回は、そんなGDPについて、自分の思考整理がてら説明していきます。

 

GDPの定義

 

GDPは、国内総生産と日本語に訳すことができます。そして国内総生産とは、国内で生産された付加価値の総額を表します。

しかしこれだけではなく、GDPには他の表し方もあります。そこで重要になってくるのが、三面等価の原則です。三面等価の原則とは、生産面(付加価値)、分配面、支出面の三つの面からGDPを表すことができ、この三つの面はそれぞれ同じ値になることを言います。ちょっとまだよくわからないと思うので、それぞれ具体的に見ていきます。

 

生産面

 

生産面のGDPは先ほど説明したように、国内で生産された付加価値の総額として表されます。付加価値と難しい言葉を使っていますが、別の言葉でいうと、儲けのことです。

例えば、自動車会社が300万円の自動車を作るために、色々な部品を仕入れなければなりません。そしてその部品をメーカーから仕入れるために全部で200万円の費用がかかったとします。つまりここでは、200万円の価値のものを300万円の価値あるものにしたのです。ここで、100万円分加算されたのは、他でもない付加価値が加算されたからです。部品を組み立てるための人件費や工場費等が付加価値として加算されたので、300万円になるのです。そして、企業の儲けも300万円‐200万円で100万円になるため、付加価値=儲けと表せます。

さらに、部品メーカーも他のメーカーから細かい部品を集めて一つの部品を作っています。仮に、200万円の部品を創り出すために、100万円の部品を仕入れる必要があるとすると、100万円の付加価値、つまり儲けを生み出したことになります。

そしてGDPは、国内で生産された付加価値、つまり儲けの総額なので、自動車メーカーの付加価値100万円、部品メーカーの付加価値100万円などのように、国内全て足していって求められるのです。

 

分配面

 

しかし、いちいち付加価値を計算していったらきりがないです。そこで出てくるのが、三面等価の原則であり、ここでは、分配面を説明します。

企業は、付加価値を儲けとして受け取るわけですが、受け取った儲けはもちろんそのままではなく、給料として従業員へ支払ったり、税金として政府に支払ったりして分配されます。これこそが分配面のGDPであり、付加価値が全て分配されるため、生産面=分配面のGDPが成り立つとしています。

ここで私は、「企業の儲けは、従業員や政府へ分配されるだけでなく、今後使うために一部は、企業内にとどめておくのでは?」と思いました。もちろんその通りですが、この分配面では、企業内部にとどめておくお金も、企業に分配されたとみなします。それゆえ、全ての付加価値が分配されたことになります。

 

支出面

 

最後に、支出面のGDPですが、分配されたお金は、一般消費者であれば消費に、政府であれば政府支出に、企業であれば投資といったことに使われます。それゆえ、生産面=分配面=支出面が成り立つという考えです。

しかしここでも、いくつか疑問が出てきます。そもそも、「消費者も政府も企業も、全ての分配されたお金を使い切ることはないのでは」という疑問が出てきます。この支出面のGDPでは、貯蓄などを投資としてカウントします。つまり、自分は銀行に預けて留めておいたと思っていても、ここでは、投資として支出したとみなされます。金利からの儲けを目的に、銀行に投資したと考えればわかりやすいでしょう。

さらに、「三面等価の原則の通りだと、生産面=支出面も成り立つが、生産されたものが全て支出によって売れることはないのでは?」という疑問もありますが、売れ残った在庫は企業が買い取る(投資する)という形でカウントされます。それゆえ、3つの要素が全て等しくなるのです。

 

まとめ

 

ここまでGDPについて見てみましたが、結局のところ、GDPには三通りの見方があり、数字自体はどれも同じで正しいので、生産面、分配面、支出面のどの定義も求め方が違うだけで、全て正しいということが言えます。

 

 

 

以上